宅配ビジネスの最新トレンド 〜海外編〜

宅配ビジネスの海外における最新トレンドやニュースをお伝えします!

2020/05/19
第三者デリバリーサービスか自社配達か--Restaurant Dive

Uber Eats等の第三者デリバリーサービスを利用する問題点として、これまで、自社ブランド・商品管理が難しいことや、顧客との接点を失うこと、そして何よりもその高い手数料が挙げられてきた。そしてコロナ禍で多くの飲食店が苦しむ中、その手数料の高さがより際立つものになっている。そのため、米国のワシントンDC、シアトル、サンフランシスコでは、飲食店保護のため、サードパーティによるデリバリーサービス手数料の上限を15%とする緊急命令が採択された。また、ニューヨークでも5月13日、同サービスの手数料に上限を設ける法案が可決されている。日本では特に規制の動きは見られないが、出前館が飲食店への支援として、期間限定で配達代行手数料を30%→23%に引き下げており、またUber Eatsも地方自治体と提携して「持ち帰りサービス」の手数料を約4割減免するといった対応を行っている。

しかしながら、米国と日本のどちらにおいても、手数料の減免が一時的なものであることに留意する必要がある。今後新型コロナウイルスが収束したとしても、感染予防対策のため、飲食店のイートイン売上比率はコロナ前と比較して大きく減少し、一方でデリバリー売上比率は増加することが予想される。そのような中にあって、第三者デリバリーサービスの手数料はやはり飲食店にとって大きな重荷となるだろう。もちろん現状において、第三者デリバリーサービスに支えられている飲食店も多いが、コロナ後を見据えた場合、第三者デリバリーサービスに過度に依存しない戦略、例えば、自社配達やテイクアウト等に重点を置いた戦略を策定する必要があるかもしれない。

https://www.restaurantdive.com/news/third-party-vs-direct-delivery-debate-reaches-boiling-point-amid-coronavi/577513/

2020/04/07
新型コロナウイルスの影響で中国フードデリバリー業界にも逆風--Bloomberg

中国では、新型コロナウイルスの影響でフードデリバリー業界にも逆風が吹いている。当初、外出制限が課される中、フードデリバリーの需要は高まるものと思われていた。しかしながら、レストラン自体の閉鎖や、配達員や調理食品からの感染に対する消費者の恐れから、中国のフードデリバリー最大手の美団点評では売上が大きく落ち込み、直前の好調な業績から一転して赤字に転落する見込みである。

一方、日本はというと外出自粛の拡大のともない、フードデリバリーの需要は高まっている。来店客の減少を埋め合わせる有効な手段として、飲食店も同サービスの導入に積極的になっている。しかしながら、未だ新型コロナウイルスの収束が見えず、4月7日、東京など7都府県を対象に緊急事態宣言が発令された。新型コロナウイルスの拡大が続けば、日本のフードデリバリー業界にも逆風となる可能性があり、今後の動向を注視する必要がある。

https://www.bloomberg.com/opinion/articles/2020-03-31/coronavirus-china-s-meituan-shows-food-delivery-wasn-t-immune

2019/12/16
注文金額が1兆円を超えた米国フードデリバリーとその課題--CNBC

食品業界専門の調査会社、テクノミックによると、2018年に米国の消費者がGrubHub、Uber Eats、DoorDash等の宅配サービス業者を利用して注文した金額は約100億ドル(約1兆1000億円)であり、これは2017年と比較して42%の増加となった。この数字が示すとおり、米国におけるフードデリバリー市場は拡大を続けている。しかしながら、一方で、宅配サービスの各プレーヤーにとっての課題が浮き彫りになってきている。

・レストラン

宅配サービス業者への手数料(宅配売上の15~30%)が重荷になっている。米国マクドナルドは2017年にUber Eatsと独占的パートナーシップを締結したものの、手数料が高いことから、フランチャイズ加盟店の反感を買った。結果として、2019年にマクドナルドはUber Eatsと手数料に関して再交渉を行い、独占的パートナーシップも解消した。

・宅配サービス業者

宅配サービス業者にとって収益性が課題となっている。Uber Eatsの調整後EBIDTAは、2018第1四半期から2019年第3四半期まで連続でマイナスとなっており、その損失額も増加している。唯一収益化に成功しているGrubHubでさえも、2019第3四半期純利益は前年同期から2,200万ドル減少し、100万ドルにまで落ち込んでいる。

このように見ると、フードデリバリー市場の拡大は続いているものの、レストランにとっては、宅配サービス業者への高い手数料が課題となり、宅配サービス業者にとっては、その手数料が頼りの収益性が課題となっている。

レストラン側としては、米国マクドナルドのように複数の業者を競合させることにより手数料を抑える方法が考えられるが、中小規模のレストランの場合は交渉力が弱いため手数料を抑えることは難しいだろう。

一方、宅配サービス業者側としては、収益性を改善するため、手数料の引き上げ、または現状維持を目指したいところではあるが、競合他社との競争の激化や当局による規制(の可能性)によりそれは難しい。また、合併・買収によるリソース結合やコスト削減を模索することが予想されるが、コストのうち大きな割合を占めると考えられる配達パートナーへの報酬を削減することは難しいだろう。

今は市場拡大に伴う収入増により、レストランと宅配サービス業者の双方がWin-Winの関係になっているように見えるが、市場の成長が鈍化したとき(日本の宅配業界は深刻な人手不足の問題も抱えている)、または景気が後退して宅配サービスに対する消費者の意識が変わったとき、宅配への依存度の高いレストランと宅配サービス業者のそれぞれのビジネスモデルの再検討が必要となる可能性がある。

https://www.cnbc.com/2019/12/14/grubhub-uber-eats-and-doordash-drove-an-online-food-delivery-boom.html

2019/08/20
中国における高齢者向けフードデリバリーサービス—Asia Times Online

Asia Times Onlineによると、中国では2018年末時点で60歳以上の人口が2億5000万人に達しており、高齢者向けフードデリバリーサービスの需要が高まっている。いくつかの都市では、宅配サービスの利便性を高め、タイムリーに食べ物が高齢者に届くようにガイドラインが作成されているそうだ。外出が難しい高齢者や、または家族の介護で忙しい人にとって、健康的で栄養価の高い食事が届けられるサービスは是非とも利用したいものだろう。

日本では2007年に超高齢社会(65歳以上の人口の割合が全人口の21%以上)に突入した。総務省統計局が公表しているデータによれば、2019年2月の時点で65歳以上の人口が3500万人を超えている。高齢者世帯のため、または家族の介護のため、料理することの負担が大きくなっている人にとって、宅配サービスは欠かせないものになるかもしれない。また、高齢のため外出が難しくなってきているが、レストランの美味しい料理を食べたいというニーズもあるだろう。高齢世帯の増加に伴い、宅配サービスの果たす社会的役割も大きくなることが考えられる。

https://www.asiatimes.com/2019/08/article/food-delivery-apps-team-up-for-the-elderly/

2019/05/13
シンガポールで注目される「フルスタック」(全て自前で行う)ゴーストレストラン—TechCrunch

最近、日本でもゴーストレストランが注目を集めている。ゴーストレストランとは、実店舗を持たない飲食店で、UberEatsや出前館等の宅配サービスの普及とともに増えてきている業態である。そのメリットとしては、キッチンを間借りし、第三者宅配サービス業者を利用することにより、初期投資を低く抑えられることが挙げられる。

しかしながら、米国のIT系ニュースサイトTechCrunchによれば、同じゴーストレストランでも全く異なるアプローチを採用し、そして成功しているレストランがあるそうだ。それが、2014年にシンガポールで設立されたGrainである。Grainは自前のキッチンを保有し、シェフ、メニュー、配達チームも自社で保有する「フルスタック」(全て自前で行う)モデルを採用している。このことにより、商品の食材調達から配達まですべて自社で管理できる。このモデルが功を奏し、売上高は増加を続け、昨年は200%の成長を達成したそうだ。

ゴーストレストランのデメリットとして、自社ブランド・商品の管理が難しいこと、そして第三者宅配サービスに支払う手数料が高いといったことが挙げられるが、Grainのモデルはこれらを回避するものとなっている。ただ、同時に、自社のキッチンや宅配チームを準備するための高額な初期投資が必要になり、事業面でのリスクは高いものとなっている。

現在日本では、参入も撤退もしやすいことでゴーストレストランが注目されているが、そのような最小限の投資で運営する飲食店の普及とともに、次はGrainのような大きな投資を伴うモデルを検討する企業が出てくるかもしれない。そのときに、日本とシンガポールで市場の違いはあるものの、Grainの今後の展開は参考になるかもしれない。

https://techcrunch.com/2019/05/09/grain-10-million-profitable-food-delivery/

2019/03/25
悪天候下でレストランの命綱となる宅配—Restaurant Dive

レストランの売上は天候によって大きく左右される。今年1月に米国を大寒波が襲い、北部のノースダコタ州では体感温度零下54度の大寒波に襲われた。また、米国は2月にも大雪に見舞われ、米国のレストランチェーンであるBJ’s Restaurantsでは週末の売上が40%も落ちたそうだ。

米国の専門情報サイト RESTAURANT DIVEによると、そのような悪天候下では、第三者宅配業者がレストランの命綱になる可能性があると述べている。例えば、Uber Eatsは、親会社であるUber Technologies Inc.と構築した物流データ(天候情報、交通情報を含む)を活用し、配達員に必要な情報を提供している。データに基づいて危険と判断される場合、Uber Eatsはサービスを停止するが、可能と判断し、十分な配達員が確保できる場合はサービスを継続する。実際、1月の大寒波の際、デトロイトではサービスを継続できたそうだ。

上記は極端な例であるが、雨の日に客足が遠のくなか、宅配はレストランにとって来店顧客の減少を補う有効な手段となる。悪天候の日こそ、宅配の需要が高まるからだ。

同時に配達員の安全を確保することも必要である。昨年の夏、台風の中、ピザの宅配を行なっていた配達員が風に倒された動画が投稿され、危険な状況下で配達させた企業に対して批判の声が上がった。その点で、交通情報、天気情報、ライブ指標等の物流データを有するUber Eatsのような第三者宅配業者を利用することが、配達上の安全を確保し、信頼性の高い宅配サービスを行う上で有効な手段となる可能性がある。

ただし、日本では、Uber Eatsは雨に日に配達員不足になることが多く、サービスを利用できなくなることが多いようだ。悪天候下での配達員の確保にはまだまだ課題があり、Uber Eats側もインセンティブの増加等、対策を講じる必要があるように思われる。ちなみに米国では、厳しい天候下で配達を行うと、注文した顧客も状況をよく理解しており、通常よりも多いチップを受け取れるそうだ。

https://www.restaurantdive.com/news/delivery-throws-restaurants-a-lifeline-during-extreme-weather/549128/

2019/01/07
オンライン宅配サービスのDeliveroo社が香港で実店舗進出--CNBC

CNBCが報じるところによると、欧州を中心にオンライン宅配サービスを展開するDeliveroo社が、香港にDeliveroo Food Marketをオープンした。同社はこれまで、バーチャルレストラン(実店舗を持たない宅配サービス専門レストラン)向けの共有キッチンスペースを提供してきたが、今回初めて、顧客が来店・注文できる実店舗に進出した。Deliveroo Food Marketには、5つの人気レストラングループが入り、テイクアウト・宅配サービスの拠点として機能するそうだ。

香港は賃貸料が高いこともあり、レストランが新店舗を構えるのはハードルが高い。そのため、調理スペースのみならず、実店舗として来店顧客の注文受付・テイクアウト商品受け渡しまで行うことのできるDeliveroo Food Marketは、提携レストランにとってメリットが大きい。オンラインではアピールが難しい顧客層(スマートフォンやパソコンの利用があまり得意ではない人等)に対しても、実店舗によってその利用を促すことができ、認知度も向上させることができる。オンライン宅配サービス業社による実店舗の運営は始まったばかりだが、今後の展開に注目していきたい。

https://www.cnbc.com/2018/12/11/deliveroo-is-opening-its-first-restaurant-in-hong-kong.html

2018/12/20
Uber Eatsの第三者宅配サービスはもう古い? 外食産業の最新トレンド--Restaurant Dive

米国の専門情報サイト RESTAURANT DIVEは、自社配達にこだわるレストランについて取り上げている。その一つがイタリアンレストランチェーンを運営するOlieve Gardenである。Uber Eatsのような第三者宅配サービスを利用しない理由としては、手数料が高いこと、ブランドをコントロールできないこと、顧客との直接的なつながりを失うことが挙げられている。Olieve Gardenは限定的に(100ドル以上の注文に対してのみ)自社宅配サービスを提供しているが、それでも売上は増加を続けている。なぜなら、「Buy One Take One」(1セットを店内で食べ、もう1セットを無料でテイクアウトできる)キャンペーンや300ドルでの「年間パスタパス」(年間食べ放題)の販売など、積極的なプロモーションを展開し、顧客満足度の向上に成功しているからだ。

トレンドに乗り遅れるから、来店客が減っているから、といった理由で第三者宅配サービスを利用するのは危険かもしれない。顧客満足度を向上させ、顧客にとって特別な場所となることを目指すレストランにとって、第三者宅配サービスはその逆の結果をもたらすからだ。Olieve Gardenの例は、第三者宅配サービスの利用で迷っているレストランにとって参考となるかもしれない。日本においても第三者宅配サービスだけが最新トレンドではない。例えば、サブスクリプションモデルを導入する飲食店が増えている。自由が丘のカフェ「ALPHA BETA COFFEE CLUB」では月額料金を支払うことにより、好きなだけコーヒーを飲むことができる。六本木のフレンチワインバー「Provision」では月額会費を払うだけで、何度でもフランス料理を楽しむことができる。第三者宅配サービスが注文される中、顧客満足度をどのように向上させるかも十分に検討していく必要がある。

https://www.restaurantdive.com/news/olive-garden-has-no-plans-to-expand-delivery-test/544692/

2018/12/07
宅配アプリで変化する外食産業--marketplace.org

米国のmarketplace.orgによると、Uber Eatsなどの宅配アプリの普及により、レストランは環境変化への適応という面で難しい状況に置かれている。サンフランシスコのメキシカンレストラン Tacoliciousでは、ランチ客数が35%減少した一方で、オンライン注文によりランチ収入が8%増加した。しかしこれは手放しで喜べる状況ではない。なぜなら、宅配アプリ業者への手数料も安いものではないからだ。それらの業者は宅配売上(消費者から受け取る料金)の約3割をサービス手数料として徴収しているとのこと。家族経営のような小規模レストランであれば、価格交渉力が弱いため、手数料はさらに高くなる傾向にある。このような状況を考えると、必ずしも宅配売上の増加=レストランの利益の増加とはならなくなる。しかしながら、Tacoliciousのオーナーの一人は、上述のような状況により、宅配アプリを無視する余裕はないという。

第三者宅配サービスを利用すると、ドライバーや車両等の初期投資が不要なため容易に宅配ビジネスを開始できるが、一方で高額な手数料という問題がある。今後、宅配サービス業者の淘汰が進むと、レストラン側にとって状況はさらに難しくなるかもしれない。少し他の産業に目を向けてみよう。音楽産業はレコードやCD販売からデジタル配信に移行して、プラットフォーマーであるAppleに利益が集中するようになった。小売産業は店頭販売からオンライン販売に移行して、Amazonは支配的な地位を確立した。今後、飲食産業においても、来店・店内飲食から宅配・店外飲食への移行が進むにつれ、Uber EatsやDoorDashに代表される宅配サービス業者の影響力が増大する可能性がある。今後、どのようにそれら宅配サービス業者と付き合っていくかも外食産業として、また、各飲食店として考えていく必要がある。

https://www.marketplace.org/2018/11/19/business/how-delivery-apps-are-changing-restaurant-industry

2018/11/02
米国のレストランでは来店客の減少が続く、ただし業績は向上—Bloomberg

Bloombergによると、米国のレストランでは来店客の減少が進んでいるようだ。ファストカジュアルレストランチェーンのFirehouse Subsでは、お昼のランチ時間帯にも関わらず空席が以前よりも目立つようになってきている。一方で、宅配販売は増加し、同レストランの提供する食べ物の半分以上は店舗外で消費されている。この変化に適応するため、同レストランでは店舗デザインを変更し、宅配用の棚の設置や店舗面積の小型化を進めているとのこと。日本でもこれから同様の対応が必要となるかもしれない。米国ほど顕著な来店客の減少はないまでも、宅配への対応が店舗の業績に大きく影響するだろう。店舗を構える従来の業態では、立地や店舗の雰囲気、接客等が差別化要素であったが、宅配となると、マーケティング、顧客管理、宅配システム等、全く異なる差別化要素が存在する。そのため、これから宅配を検討するにあたっては、第三者宅配サービスの利用や店舗デザインの変更だけでなく、宅配ビジネスに対する理解を深めることも必要となる。

https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-10-29/restaurants-shrink-as-food-delivery-apps-get-more-popular

2018/10/04
ニューヨークで配達料無料のランチ・デリバリーサービス、「アウトポスト」システム--QSRmagazine.com

Sweetgreenは、ニューヨークやロサンゼルスなどの都市でオーガニックサラダ専門店を展開するファーストフードチェーンである。QSRmagazine.comによると、Sweetgreenは「アウトポスト」システムを導入し、アウトポストと呼ばれる納入ポイント(本棚のような形状のもの)をNike等の大企業のオフィス内に設置している。複数の注文に対して、納入ポイントに一括で配達を行うことにより(一箇所あたりの注文数は10〜100)、無料のデリバリーサービスを実現している。日本では、何円以上購入すると配達料無料というサービスは多いが、毎日食べるサラダのみを注文するようなケースでは、なかなか配達料無料というのは難しいだろう(Uber Eatsに関しては最近、配達料に変動制が導入され、高いときで1000円を超えることもあるそうだ、、)。そう考えると、オーガニックサラダという特性上、企業のオフィス内に納入ポイントを設置して集中的に注文を受け付け、配達料を無料にするというのはよく考えられたシステムのように思える。

https://www.qsrmagazine.com/exclusives/sweetgreens-bold-plan-disrupt-delivery-business

2018/09/18
フードデリバリー欧州最新トレンド、バーチャルレストランとは?—RetailDetail

バーチャルレストラン、またはゴーストレストランという言葉を聞いたことがあるだろうか。簡単に言えば、それはキッチンしか持たないレストランのことであり、UberEats等のフードデリバリーサービスの普及とともに注目され始めている。RetailDetailによれば、実店舗を持つレストランが、同じキッチンを使って別ブランドのバーチャルレストランを運営するケースもあり、最小限のコストで売上を伸ばすことができるとのこと。ただし、このケースに関して言えば、フードデリバリーサービス上で実店舗と別ブランド・別メニューを展開すること(バーチャルレストラン)と、同一ブランド・同一メニューを展開すること(通常のデリバリー)と、どちらにメリットがあるのかは地元のニーズや店舗の状況で判断する必要がありそうだ。

https://www.retaildetail.eu/en/news/food/meal-delivery-trend-virtual-restaurants-0

2018/07/31
オンラインショッピング市場の急拡大により、米国でも深刻なドライバー不足--CBS 17

運送業のドライバー不足は日本だけではないようだ。CBS 17によると、米国では10万人〜20万人規模でドライバーが不足しており(ノースカロライナ州立大学のRobert Handfield氏の調査)、トラック経験のない80歳の人でも雇用される状況とのことである。そして主な原因はアマゾンに代表されるオンラインショッピングの急増である。ドライバー不足を解決する手段としては、自動運転技術が期待されているが、すぐに全ての運送が自動運転に置き換わるわけではない。トラックから玄関(顧客)までの商品の受け渡しにも課題があり、また運送業務のシステム対応も難しいものであろう。当面はドライバーの労働環境の改善による人材確保や、配達業務の効率化で対応する必要があるものと思える。オンラインショッピング市場は国内外において急速に拡大しているが、一方で運送業者の人手不足という問題が、今後の成長のボトルネックとなる可能性もある。

https://www.cbs17.com/news/investigators/prime-day-online-shopping-driving-desperation-for-delivery-drivers/1311656136

2018/07/27
オンラインフードデリバリーで岐路に立つ外食産業--Bloomberg

Bloombergによると、外食産業において今後十年間の勝ち組、負け組を分けるのはオンラインフードデリバリーであるとのこと。それは従来の小売産業がアマゾンに代表されるE-Commerceの脅威にさらされ始めたときに似ていると述べている。確かに両者には家にいながらに注文ができ、欲しいものが家に届くという共通点がある。ただし、外食産業にはただ単に美味しいものを食べるだけではなく、気軽に友人や同僚と食事ができる利便性や、雰囲気の良い場所でリラックスした時間を楽しめるといった付加的な要素があるため、一概に伝統的な小売産業と同じ状況とは言えないだろう。ただし、オンラインフードデリバリー市場は急速に拡大しており、確かにBloombergが指摘するように今後の外食産業で勝敗を分ける大きな要因になりうるものと思える。

https://www.bloomberg.com/view/articles/2018-07-18/uber-eats-grubhub-grub-can-save-restaurants-from-apocalypse

2017/11/09
11月11日にアリババが大規模な小売実験を予定--Bloomberg

中国で“独身の日”と呼ばれる11月11日に、Alibaba Group Holding Ltd.(以下、「アリババ」)は家族経営のような小規模店600,000店と協力して大規模な小売実験を行おうとしている。アリババは在庫管理システムを無料で提供し、小売店のオーナーはモバイルアプリを使ってアリババから直接商品を調達する。それにより、アリババは消費者が何を購入しているかのデータを入手し、オンライン販売で扱うブランドのプロモーションを行い、さらに物流センターとしてそれら小売店を利用することができるとのこと。米国ではAmazonがWhole Foodsを買収して実店舗販売を強化しているが、中国でもやはりe-コマースビジネスが成熟に向かっており、実店舗への進出が進んでいる。ForbesおよびeMarketerによると、中国の小売市場ではその80%以上が実店舗の売上であり、オンライン販売が占める割合は未だに小さい。そのため、アリババにとってオンライン販売と実店舗販売の融合、そして実店舗販売を利用したオンライン販売のさらなる強化が課題となっている。今回の実験では、小売店側にもメリットがあるため、大規模なオンライン販売業者と実店舗で商売を行う小規模小売業者の共存という意味でも興味深い実験となるのではないだろうか。

https://www.bloomberg.com/news/articles/2017-11-08/alibaba-prepares-a-grand-retail-experiment-for-singles-day

2017/11/07
イギリスのオンライン食料品マーケットは"打ち上げ"に失敗?-- The Sunday Post

イギリスの消費者は、オンライン食料品マーケットを利用することにあまり積極的ではないようだ。世論調査機関のYouGovによると、消費者の46%がオンラインで食料品を購入したことがあるが、月に複数回(2~3回)購入する人は15%にとどまる。また、オンラインショッピングを利用する人の87%がスーパーにも足を運んでいるとのこと。主な理由としては、オンラインでは直接手に取って確認できず品質や鮮度に不安を感じること、また地域と関わる機会を失いたくないことなどが挙げられている。オンラインショッピングは目当てのものを素早く手に入れるのにとても便利に方法であるが、一方で、様々な商品との出会いや、地域社会との交流など、ショッピング自体を楽しむ多く人にとっては物足りないものに思えるだろう。また、品揃えとしてはオンラインショッピングの方が充実しているかもしれないが、小さな画面で一度に見ることのできる量には限界がある。やはり直接スーパーに足を運び、広い空間に色鮮やかな食料雑貨が並んでいるのを見ることに便利さを感じる人も多いように思える。

https://www.sundaypost.com/fp/uks-online-grocery-market-fails-to-lift-off/

2017/11/06
中国、アプリベースのフードデリバリー売上が外食産業全体の年間売上の10%に到達!--China Daily

The China Internet Network Information Centerのレポートよると、中国では2017年上半期に2億9500万人がオンライン・フードデリバリーを利用した。China Dailyによると、利用増加の要因としては、テクノロジー等の発展による部分も大きいが、人々の生活が忙しくなり、時間をかけてわざわざレストランまで食事しに行きたいと思わなくなってきていること、また仕事のプレッシャーにより家で料理をしない人が増えていることも大きな要因となっているようだ。オンライン・フードデリバリーは、経済的には余裕があるが、時間がないというホワイトカラー層やプロフェッショナル層のニーズに応えるものとなっており、それが市場の急速な成長につながっているものと思われる。また、上記以外の層(大学生と一般居住者)によるオンライン・フードデリバリーの利用は全体の約17%にとどまっているため、成長の余地はまだまだ大きい。中国における外食産業全体も高い成長を続けているため、オンライン・フードデリバリー市場は今後も引き続き力強い成長を続けるものと思われる。

http://www.chinadaily.com.cn/bizchina/2017-11/06/content_34172385.htm

2017/07/27
ドミノ・ピザの株価下落、マクドナルドのデリバリーが原因か?--Nation’s Restaurant News

ドミノ・ピザが4-6月期の決算を発表した。米国の既存店売上高は9.5%増加したが、海外が2.6%の増加にとどまったことから、株価は8%以上下落した。Nation’s Restaurant Newsによると、マクドナルドの参入などによるフードデリバリー市場の競争激化により、ドミノ・ピザの売上に影響が出るのではないかと投資家は懸念しているようだ。実際、マクドナルドは2017年7月26日を「マックデリバリー・デー」として世界47カ国でキャンペーンを行なうなど攻勢を強めている。現在は市場が拡大傾向にあることもあり、ドミノ・ピザの業績に対する影響は限定的であるが、今後少しずつ影響が出てくる可能性がある。

http://www.nrn.com/operations/could-delivery-pit-mcdonald-s-against-domino-s

2017/07/24
米国の買い物客の50%は3つ以上の店で食料品を購入する--CNBC

従来、米国の消費者は大きなスーパーに行き、そこですべての買い物を済ませることが多かったが、その行動に変化が生じている。調査会社Magidによれば、米国の買い物客の50%は3つ以上の店に行き、1店舗あたり5点以上の食料品または家庭用品を購入しているようだ。消費者はより安く、より良い商品を購入するため、店舗を渡り歩く。それはまた、彼らにとって新しい商品に出会うためのアドベンチャーのようなものでもあるらしい。最近は自宅にいながら買い物ができるオンラインデリバリーサービスが存在感を増しているが、それに対して複数店舗での購入が増えているという調査結果はとても興味深い。消費者行動が二極化しているように思える。

http://www.cnbc.com/2017/07/20/grocery-shopping-is-no-longer-a-one-stop-experience.html

2017/07/13
「米国フードデリバリー市場は今後5年間で79%拡大する見通し」、投資会社Cowenの調査結果--CNBC

Grubhubなどオンデマンドフードデリバリーサービスの普及により、米国でフードデリバリー市場が拡大している。CNBCが報じた投資会社Cowenの調査結果によれば、「米国フードデリバリー市場は今後5年間で79%拡大する見通し」とのこと。また、「オンラインの注文が容易になったことにより、家で食事する人が増えている」ことも明らかになった。Grubhubなどの普及をきっかけにデリバリーを始めたレストランも多いことだろう。日本でも、昨年UberEATSが日本に進出した際、提携先の6割が初めてデリバリーを利用するレストランだった。消費者とレストランの双方にとって、オンデマンドフードデリバリーサービスの普及がもたらす影響は大きいものと思われる。

http://www.cnbc.com/2017/07/12/home-food-delivery-is-surging-thanks-to-ease-of-online-ordering-new-study-shows.html

2017/07/12
スーパーのレシートに「信号(traffic lights)」システム、あなたの買い物かごの健康度を3段階で表示--The Guardian

英国のスーパーでは各食品に「信号」が表示されている。これは、カロリー、糖分、脂肪、飽和脂肪、塩分の各項目に関して、高い(危険な)ものから順に赤、黄色、青とラベル表示するものである。The Guardianが報じるところによると、今回、この「信号」システムをレシートにも導入し、買い物かご全体の健康度を表示するという案が議論されている。健康意識のあまり高くない人でも、レシートの「信号」に赤が並んでいれば、次回もっと青が増えるようにと行動するのではないだろうか。健康度の目安を表示することで、その店に対する信頼、買い物に対する安心感も高まるように思える。

https://www.theguardian.com/business/shortcuts/2017/jul/10/should-your-supermarket-receipt-count-calories

2017/07/10
ファミマ、レジ刷新に約110億円投資--日経新聞

ファミマがレジ刷新のため約110億円を投資すると日経新聞が報じた。しかし内容は、「コンビニレジの標準機能である来店客の性別や年齢を入力するボタンを無くし」とあり、初心者にも使いやすくすることが主な目的のようだ。投資=機能強化のイメージが強いが、システムの便利さ(機能の豊富さ)と使いやすさ(シンプルさ)の最適バランスが時代と共に変化しているのかもしれない。労働者の高齢化、パソコンの苦手なスマホ世代等、いずれの要素をとってもシステムおよび業務の簡素化が求められているように思える。

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO18653920Z00C17A7TJC000/

2017/07/05
出前仲介サービスのDelivery Hero、時価総額が最高で約6,000億円に達する-- Bloomberg

約40カ国で出前仲介サービスを展開するドイツのDelivery Heroが新規株式公開(IPO)を行い、取引初日に時価総額が最高で47億ユーロ(約6,000億円)に達したとBloombergが報じた。同社は現在42の市場(アジア太平洋地域では香港、シンガポール、韓国、台湾を含む12の市場)で約15万のレストランと提携し、アプリによる出前仲介サービスを展開している。日本では夢の街創造委員会株式会社が運営する「出前館」や、Uberが昨年から開始した「UberEATS」などが有名だが、Delivery Heroに対する市場の反応から、海外での出前仲介サービスに対する期待の大きさがうかがえる。

https://www.bloomberg.com/news/articles/2017-06-30/delivery-hero-gains-on-first-day-of-trading-as-tech-ipo-succeeds

2017/07/05
ロンドンでも無人宅配サービス試験が始まる--Reuters

日本では今年4月から自動運転技術を使ったヤマト運輸のサービス「ロボネコヤマト」の実証試験が始まったが、英国でも、オンライン専業スーパーOcadoが英国で初となる無人宅配サービスの試験をロンドンで開始した。Reutersが報じたところによると、同社の自動運転車は8つの宅配ボックスを搭載するもので、目的地に到着すると宅配ボックスが光り、受取人はボタンを押して取り出すことができる。現在、世界各地で自動運転技術実用化のための準備が行われているが、2020年以降、宅配ビジネスにも本格的に無人化の波が押し寄せるものと思われる。

https://www.reuters.com/article/us-ocado-selfdriving-vehicles-idUSKBN19O202